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ロボット製作入門 自律型ロボットの作り方
著者 黒木 啓之
判型 A4判、129頁
本体価格 3,800円
ISBN 978-4-87783-111-0

本書について

(本書「はじめに」より)

 この本は、RoboDesignerによるロボット製作とプログラムを楽しんでもらえるように書きました。また、なるべく先生やお父さんお母さんに聞かなくても、一人で学習できるようにしてあります。

 基本的には、「ロボカップジュニア」という競技に出場する人のために書かれています。しかし、単純にロボットの製作とプログラムをしたい人も、レスキュー・サッカー・ダンスという競技ロボットを通して、ロボットの仕組みやプログラムを勉強できると思います。また、学校の総合学習の時間や、技術・家庭の時間を使ってできるような内容にもなっています。

 ただし、この本はこのようなことだけを目的にしていません。ロボットのプログラムを理解したり、またプログラムを自分で考えることで「論理的思考」を育んでもらうことも目的としています。「論理的思考」とは、言い換えれば「与えられた問題をちゃんと順序立てて解決に導くための脳の使い方」のことです。この能力は算数(数学)や理科を理解するために必要と言われますが、本や文章をちゃんと読むためにも、さらには日常生活で賢く生きるためにも必要です。ですので、この本を通して読者のみなさんがちょっとでも「頭がよくなってもらえる」のを期待しています。

 とはいうものの、何でも「楽しくできる」ことが肝心です。勉強なんだ、頭が良くなりたいからこれをやるんだ、と気負ってはいけません。楽しみながらやりましょう!

目 次

第1部 製作編

第1章 製作を始める前に

1.1 部品の確認
1.2 準備するもの

第2章 ロボットの製作

2.1 ギアボックスとユニバーサルキャスターの取り付け
2.2 タイヤの製作
2.3 タッチセンサの製作
2.4 タイプIのロボットの製作
2.5 タイプIIのロボットの製作

第3章 各配線コードの接続

3.1 タッチセンサの接続
3.2 赤外線センサの接続
3.3 RS-232Cインターフェースの接続
3.4 モータの接続
3.5 電池ボックスの接続
3.6 配線の最終確認
3.7 電池の挿入

第2部 TiColla編---ロボットを動かす

第1章 TiCollaの準備

1.1 ソフトウェアのインストールと起動
1.2 プロジェクトの作成
1.3 ハードウェアポートの設定

第2章 ロボットにプログラムを入れる

2.1 プログラムする
2.2 ダウンロード
2.3 ロボットを動かす
2.4 タイルの意味
2.5 タイルの持つパラメータ

第3章 基本動作

3.1 前後移動
3.2 旋回
3.3 後旋回
3.4 回転
3.5 waitタイルの効果がある範囲

第4章 自律型ロボットのプログラミング

4.1 タッチセンサ
4.2 赤外線センサ
4.3 道が分かれるプログラム

第5章 ロボットに繰り返し動作させる

5.1 プログラムを繰り返す
5.2 いつでもすぐに反応させる
5.3 繰り返す範囲
5.4 繰り返す回数を決める

第6章 壁をよけるロボットを作る

第7章 1つの赤外線センサを使ったライントレースロボットを作る

第8章 レスキューロボットを作る

8.1 競技フィールドとルール
8.2 2つの赤外線センサを使ったライントレース

第9章 被災者を見つける

9.1 銀色の被災者を見つける
9.2 緑色の被災者を見つける

第10章 レスキュー競技のテクニック

10.1 ギャップの通過方法
10.2 障害物をよける

第11章 サッカーロボットを作る

11.1 ルールと使用フィールド
11.2 ボールを見つける
11.3 壁にぶつかったらよける
11.4 確実に相手ゴールにボールをシュートする

第12章 キーパーロボットを作る

12.1 「カニ歩き禁止」を解決する
12.2 45[cm]以内に来たボールに反応する
12.3 キーパープログラムの作成
12.4 元の位置に戻る

第13章 ダンスロボットを作る

13.1 モータの回転を上下左右方向の動きに変える
13.2 3つめのモータを使う
13.3 同じ動きを決められた数だけ実行する
13.4 競技フィールドから出ない
13.5 境界線を認識した上でのダンス競技戦略

さくいん