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.NET Frameworkプログラミングテクニック
for Visual Basic/C# Vol.7
グラフィックス&イメージ(II) C#編

著者 北山 洋幸
判型 B5変型判、470頁
本体価格 4,500円
ISBN 978-4-87783-177-6

本書について

 本書では、.NET Frameworkによる画像処理の応用を解説します。.NET Frameworkの環境は強力で、ほとんどの目的を.NET Frameworkが用意したクラスで満足することが可能です。.NET Frameworkは単なるクラスの集合ではなく、完全な環境です。まだ.NET Frameworkを使ったことのない人も、一度.NET Frameworkを使って、その便利さを味わうのもよいのではないでしょうか。

 本書では、多少複雑でCPUパワーを必要とするプログラムを開発します。本書は、本シリーズのVol.5の応用編に位置づけられます。フィルタ処理、輝度変換処理、画像の変形、2画面の合成や電子透かしなどを解説します。独自のクラスも開発し、オブジェクト指向の学習も行います。

 画像処理はCPUやビデオカードに大きな負担をかけます。若干処理の重いプログラムも開発したため、パソコンの能力が低いと動作がもたつく場合がありますが、学習の妨げになるほどではありません。.NET Frameworkで開発すると速度が遅いとか、スレッドプログラミングが難しいという誤解もあるようですので、そのあたりにも配慮した解説を行います。

 時代は完全にビジュアルな時代へ突入しました。プログラミング言語に慣れてきた頃、興味を持つのは、画像処理プログラミングではないでしょうか。.NET Frameworkは画像処理用の強力なコントロールやクラスを備えています。.NET Frameworkを使うと、容易に本格的な画像処理プログラムを開発することができます。一昔前まで、画像処理プログラミングは、ごく限られた研究者のものでした。しかし、現在では簡単に、高速な画像処理環境を個人が入手できるようになりました。このような環境を有効利用しないのは勿体ないことです。是非、目の前にある環境で夢を実現してください。

目 次

第1章●特殊効果フィルタ

1.1 ソフトフォーカス(1)
1.2 ソフトフォーカス(2)
1.3 エンボス(1)
1.4 エンボス(2)
1.5 エンボス(3)
1.6 ブラー(1)
1.7 ブラー(2)
1.8 ブラー(3)
1.9 風(1)
1.10 風(2)
1.11 スレッド化(1)〜Timerによるスレッド監視
1.12 スレッド化(2)〜BackgroundWorkerの利用
1.13 スレッド化(3)〜BackgroundWorker、Queue、Timerの利用
1.14 スレッド化(4)〜BackgroundWorkerのReportProgressメソッドの
         利用
1.15 スレッド化(5)〜コントロールのInvokeRequiredの利用

第2章●輝度変換による特殊効果

2.1 クラスを使用したヒストグラムの表示
2.2 クラスを使用した輝度グラフの表示
2.3 閾値を超える部分を表示する
2.4 クラスの開発
2.5 指定の閾値範囲を表示
2.6 指定範囲の輝度伸張
2.7 輝度をリニアに変換
2.8 輝度をポスタル変換
2.9 ソラリゼーション

第3章●画像の変形処理

3.1 クラスの開発
3.2 2倍に単純拡大(補間なし)
3.3 2倍に単純拡大(補間あり)
3.4 半分に縮小
3.5 任意の大きさに拡大縮小
3.6 任意の角度に回転(順方向)
3.7 任意の角度に回転(逆方向)
3.8 任意の角度に回転(線形補間)
3.9 任意の角度にリアルタイム回転
3.10 マウスを使用した任意角度の回転
3.11 画像の変形
3.12 画像の回転・反転
3.13 画像を引き延ばし回転
3.14 画像をねじる
3.15 画像にサインカーブの変形を行う
3.16 画像を渦状に変形
3.17 菱形に変形

第4章●画像の合成処理

4.1 2画像をロジカル合成
4.2 2画像を算術合成
4.3 特定色部分の置き換え
4.4 アルファブレンド
4.5 ウォーターマーク設定
4.6 電子透かし
4.7 隠し絵